2019年6月1日
「世界で最もゴッホを描いた男」、中国映画、ユイ・ハイボー監督
原題はCHINA'S VAN GOGHdearu.
中国の深圳の近郊にダーフェイという地域がある。そこに1989年以来画工たちが住み着き、油絵村と云われているそうだ。現在は10000人もの画工がいるという。彼らは何をしているのか、彼らは欧州の名画の模写、模造画を油彩で描いているのだ。
映画はその中の一つの工房のシャオ・ヨンという男に焦点を当てている。かれは家族を中心に8人ほどの職人を雇いゴッホの絵を描いているのだ。オランダディーラーから膨大な枚数の発注を受けている。20年で10万枚のゴッホを書いたといわれている。
シャオ・ヨンの夢は、アムステルダムのゴッホ美術館に行くことだ。写真を絵にするのではなく、実物がどのような色彩か、どのようなタッチなのか知りたいのだ。反対する妻を説得して4人の仲間とアムステルダムに行くことになった。
果たして彼がそこで見たのは何か?それはご覧いただいたほうが良いだろう?彼は2つの衝撃を受けるということだけは云っておこう。
帰国したヨンは自分は職人なのか、芸術家なのか自問する。そして希望をもってオリジナル絵画に手を染めてゆくのだ。
ヨンは貧しい生まれで中学も1年でやめさせられ、子供たちはきちんとした教育を受けさせたいと望んでいる。そういう社会の底辺にたくましく生きるヨン。彼の生活力やゴッホに対する信奉(映画の中でカークダグラス主演の炎の人の映画を仲間で見る場面がある、その時の彼らのゴッホへの熱い視線)、そして自分の描いている絵への信頼と自信、そうしたものを強く感じる映画だ。まだまだこういう精神が中国では生きているのだろう。
面白いドキュメンタリー映画だ。多くの人にお勧めしたい。
〆
「世界で最もゴッホを描いた男」、中国映画、ユイ・ハイボー監督
原題はCHINA'S VAN GOGHdearu.
中国の深圳の近郊にダーフェイという地域がある。そこに1989年以来画工たちが住み着き、油絵村と云われているそうだ。現在は10000人もの画工がいるという。彼らは何をしているのか、彼らは欧州の名画の模写、模造画を油彩で描いているのだ。
映画はその中の一つの工房のシャオ・ヨンという男に焦点を当てている。かれは家族を中心に8人ほどの職人を雇いゴッホの絵を描いているのだ。オランダディーラーから膨大な枚数の発注を受けている。20年で10万枚のゴッホを書いたといわれている。
シャオ・ヨンの夢は、アムステルダムのゴッホ美術館に行くことだ。写真を絵にするのではなく、実物がどのような色彩か、どのようなタッチなのか知りたいのだ。反対する妻を説得して4人の仲間とアムステルダムに行くことになった。
果たして彼がそこで見たのは何か?それはご覧いただいたほうが良いだろう?彼は2つの衝撃を受けるということだけは云っておこう。
帰国したヨンは自分は職人なのか、芸術家なのか自問する。そして希望をもってオリジナル絵画に手を染めてゆくのだ。
ヨンは貧しい生まれで中学も1年でやめさせられ、子供たちはきちんとした教育を受けさせたいと望んでいる。そういう社会の底辺にたくましく生きるヨン。彼の生活力やゴッホに対する信奉(映画の中でカークダグラス主演の炎の人の映画を仲間で見る場面がある、その時の彼らのゴッホへの熱い視線)、そして自分の描いている絵への信頼と自信、そうしたものを強く感じる映画だ。まだまだこういう精神が中国では生きているのだろう。
面白いドキュメンタリー映画だ。多くの人にお勧めしたい。
〆