ぶんぶんのへそ曲がり音楽日記

オペラ、管弦楽中心のクラシック音楽の音楽会鑑賞記、少々のレビューが中心です。その他クラシック音楽のCD,DVD映像、テレビ映像などについても触れます。 長年の趣味のオーディオにも文中に触れることになります。その他映画や本についても感想記を掲載します。

カテゴリ:映画 > ホラー


d0f018e41f6577c9

ニコラス・ケイジ主演のSFホラー。原作はH.P.ラブクラフト原作のショート・ストーリーである。
舞台は、ラブクラフトの小説では何度も出てきているらしい、アーカムの丘。州は不明だ。

 そこに住むネイサン・ガードナー(ニコラス・ケイジ)は都会に住んでいたが、今は妻と3人の子供とともに父親の経営していた農場に戻ってきた。奇妙なことにアラパカを飼育している。アメリカではアラパカの飼育はポピュラーなのだろうか?アラパカの乳を飲むシーンがあるが、ちょっと想像もつかない?これは余談。

 ある夜、突然濃いピンク色の光が差したと思ったら、突然大音量で、庭に何物かが墜落した。それは異臭を放ち、ピンク色に輝いていたが、翌日には消えていた。警察と市長は隕石だろうと判断。マスコミも入り面白おかしく、UFOだろうと茶化した報道する。しかし翌日からガードナー家には異常な現象が起こり始める。
 一方、この地域では大規模の水力発電ダムが計画されていた。発電会社から派遣された水文学者(水の流れ、地下も含めて、を研究、)のワードはアーカムとりわけ、ガードナー家の敷地から採取した水に異変を感じ、水質検査を行う。その結果その水が汚染されていたことがわかる。

 果たしてガードナー家の異変は こ隕石がもたらしたものなのか、それとも汚染された水のせいか?
わからないままに、異変はエスカレートする!

 とにかくえぐい映像が続出し、単なる異星人ものではないところがユニークだが、映像があまりにもグロテスクで少々不快なところが難点だろう。エイリアンものにこじつけないほうが面白かったかもしれない?これではグロ映像を売り物にした見世物映画だと思う。うまく作れば社会派ドラマにつながったのに!もったいない。


2394c56f3744a573
 久しぶりに怖い、サイコスリラーを見た。その要因はグレタを演じたイザベル・ユベールだろう。じっと立っているだけで不気味だ。
 主人公はフランシス(クロエ・グレース・モレッツ)、大学を卒業してそのときの友人エリカ(マイカ・モンロー)のマンションに同居している。フランシスは母を亡くしたばかり、父とは別居。孤独な毎日だが、エリカとの友情が唯一の救いになっている。夜は高級レストランでウエイトレスをしている。舞台はニューヨークである。

 ある晩、フランシスは地下鉄で帰宅中、高級なバッグの落とし物を発見する。地下鉄の遺失物係りに届けたが、深夜故、クローズ。そこで自宅に持ち帰り翌日届ける。
 バッグの中身にあった証明書にはグレタ・ヘディッグとあり住所も記載してあったからだ。グレタは夫を亡くし、一人娘はパリに留学中ということで、同じく孤独なフランシスの心に入り込む。しかしフランシスにはおそるべき事態が待っていたとは、その時は誰も気が付かなかった。

 グレース・モレッツはもうずいぶん女優歴が長いが、まだ23歳なのだ。ティーンのころから小妖精的な魅力があったが、随分大人になってまた違った魅力が出てきたようだ。いろいろな役でもうおなじみの俳優だが、何か一発良い映画に巡り合いたいところだ。今回の作品はその萌芽を感じる。
 エリカ役のマイカ・モンローの好演も光る。結局この3人の芝居で、まるで舞台劇のようだ。静かなサイコスリラー、やはり怖い。

petsematary


1989年のペットセメタリーのリメイクである。二番煎じはあまりうまくゆかないのが定番だろうが、この2019年版はそれなりによくできている。スティーブンキングの原作だが、著者の天才ぶりを感じさせるという意味では旧作も新作も甲乙つけがたい。

 主人公のルイス(ジェイソン・クラーク)はボストンのERで疲れ果て、家族との生活を求めてメイン州の片田舎に居を構える。
大学の産業医としての生活を始める。妻、長女、長男の家族である。家の周囲は深い森で、すべてルイスの土地である。近所には古くから住む一人暮らしのジャドが生活するのみ。

 欠点は家の前を国道が走り、時折トラックが猛スピードで通り過ぎることである。そのトラックの犠牲に娘の愛していたチャーチと云う猫がなる。ジャドは昔のインディアンのいた場所は命を復活させるところであるといい、猫を再生するためにルイスとともに猫を埋める。猫は生き返るが、性格は狂暴になり、不気味な猫として再生されてしまう。これを機にルイス家には災危が次から次へと襲いかかる。
 このストーリーは新作も旧作も基本は同じである。男の子と女の子が入れ替わる程度である。猫の狂暴化、生まれ変わった娘(息子)の狂暴化は
どちら作品もぞっとする怖さ。真夏にはふさわしい?

 原題は「PET SEMATARY」で、子供がペットの墓場を作った時にスペルを間違えたそのままを原題にしている。
 余談だが、始まってすぐ、近所の子供たちが、動物のマスクをかぶって、ペットの葬式のために行進するシーンはまるでマーラーの交響曲第一番の三楽章の行進曲のよう。不気味さと幻想味が漂う。
 参考までに1989年版のポスターも!

ペットセメタリ

↑このページのトップヘ