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タイトルのディア・スナイパーのディアは鹿の意、デニーロのディア・ハンターという名作とは似て非なるタイトルだ。邦題をディア・ハンター としなかったのは、主人公のリード(トム・ベレンジャー)はハンターであり最終的にはスナイパーになるからだろう。ただし原題は「BLOOD AND MONEY]である。

 リードは老齢のハンター、鹿狩りを生きがいにしている。小型のキャンピングカーに乗り、メイン州の北部の森(入林には申告がいる)に分け入り、鹿を追っている。妻とは別れ、息子とも1年以上あっていない。娘は死別している。天涯孤独で悠々自適の生活を追っていた。
 彼の狙いは牡鹿で、それを追い求めていた。ある日鹿を追跡して、狙いをつけ、撃つが、死体のそばにきてびっくり仰天。それは若い女性だったのだ。驚愕のリード。

 このリードの誤射事件とカジノ強盗事件とを結びつけた後半はリードの追跡劇となる。

 おそらく、トム・ベレンジャーの「スナイパー」シリーズに触発された作品だと思う。安易ではあるが、ベレンジャーがよたよたのハンター&スナイパーを好演しているのでまあみられたものになっている。脇役が何となく地味なので少々もったいない。もう少し予算を奮発すればさらに面白かったかもしれない。ベレンジャーのスナイパーシリーズをお好きな方は見ても損はないだろう。