pmc

 韓国映画と思われるが、せりふはほとんどが英語。
 タイトルのPMCとは民間軍事会社のこと。バンカーとは掩蔽壕のこと。38度線の下にある地下要塞の事である。

 アメリカは北朝鮮の非核化を条件に制裁を解除、しかし北朝鮮はアメリカの思うとおりにならず、むしろ中国とさらに接近。米中の経済摩擦は悪化、マクドナルド大統領の支持率は急降下。
 2024年再選を迎えたマクドナルド大統領は、38度線の地下の秘密壕で韓国ー北朝鮮会談に出席の大臣の亡命を企て、支持率アップを図る。任務は極秘でCIAが雇った傭兵部隊いわゆる民間軍事会社のラプター16が請け負う。リーダーはエイハブと云う暗号名の韓国人で10名のメンバーは多国籍で構成。しかしこのアメリカの企ては中国にすでに見破られていた。かなり話は複雑だが、要は中国は北朝鮮の乗っ取りを図る罠をアメリカにかける。傭兵部隊は地下の掩蔽壕の中で追いつめられる。

 話の構図としては、謀略物で面白いが、問題は映画化する手法である。リーダーのエイハブはじっとしてなにもせず、ただモニターを見てひとりでどうしようどうしようといっている姿はやり手の傭兵のリーダーとは思えない 。もう少し英雄的に描いたほうが、この謀略が生きる。
 もう一つ、話はほとんど掩蔽壕の中で展開されるので、謀略がどう展開しているのかは間接話法でしかないというのも、物足りない。
 話のスケールの割には映画の作りが小作りなのがもったいない。
 見るのは無駄な映画だ。