原題は「BLOOD LINE」つまり、血統ということである。この映画は主人公はソシアル・ワーカーのエヴァン・コール他、彼の妻、彼の母、そして刑事の四人の芝居である。まるで舞台劇を見ているような印象を受ける映画である。
シリアルキラーと云う邦題に沿って言えば、これは陰惨なシーンが続く連続殺人事件なのである。しかし、邦題にこだわれば「GOOD」が形容詞として被せられている。これがこの映画の単なるシリアルキラーものとは一線を画すものだ。つまり、犯人の犯行は正義の裁きなのである。
エヴァン・コール(ショーン・ウイリアム・スコット)は高校のソシアル・ワーカーである。5000人もいるマンモス校だ。子供たちの家庭問題について相談に乗ってあげている。
相談の内容の大体が父親によるDVである。エヴァンはその親たちの排除により、子供たちの幸せを取り戻そうとする。
そのエヴァン自身も父親からDVを受けた、トラウマがあり、そういうこともあって、エヴァンと母親のマリーとはエヴァンの妻ローレンが異常に思うくらい、親密なのである。そして、その理由と、原題の理由はやがてわかってくる。
相談の内容の大体が父親によるDVである。エヴァンはその親たちの排除により、子供たちの幸せを取り戻そうとする。
そのエヴァン自身も父親からDVを受けた、トラウマがあり、そういうこともあって、エヴァンと母親のマリーとはエヴァンの妻ローレンが異常に思うくらい、親密なのである。そして、その理由と、原題の理由はやがてわかってくる。
しかし親と云うのは親であり、どんなDVおやじでもおやじはオヤジなのである。そこが子供の苦しいところだろう。
結局親を許すのである
この映画でも薬漬けのクリスの父親が一瞬薬をやめて、クリスを遊園地に連れて行ってくれた、ということが無性にうれしくなり、もう父親は元に戻っのだとクリスは錯覚をしてしまう。しかし実際は父の「薬」はやめられないのだ。
これは、単なる猟奇殺人ものと云うより、世界のもうどこでも起きている子供たちへの虐待の処方箋の難しさを私たちに突き付けた作品だと思う。
この作品を見ていて、おかしいと思ったのは、暴力を受けた子供の母親が登場しないことだが、それはいずれ、ローレンとマリーが代弁してくれるので安心してよろしい。結局弱いと思った母親は子供のためには鬼になるのだ。問題は鬼になる母親がいない子供たちだろうが?
よく考えられた佳作といえよう。
結局親を許すのである
この映画でも薬漬けのクリスの父親が一瞬薬をやめて、クリスを遊園地に連れて行ってくれた、ということが無性にうれしくなり、もう父親は元に戻っのだとクリスは錯覚をしてしまう。しかし実際は父の「薬」はやめられないのだ。
これは、単なる猟奇殺人ものと云うより、世界のもうどこでも起きている子供たちへの虐待の処方箋の難しさを私たちに突き付けた作品だと思う。
この作品を見ていて、おかしいと思ったのは、暴力を受けた子供の母親が登場しないことだが、それはいずれ、ローレンとマリーが代弁してくれるので安心してよろしい。結局弱いと思った母親は子供のためには鬼になるのだ。問題は鬼になる母親がいない子供たちだろうが?
よく考えられた佳作といえよう。
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