2010年1月9日
於:NHKホール(18列中央ブロック)

第1664回NHK交響楽団定期演奏会

指揮:尾高忠明(もともとローレンスフォスターの予定)
ピアノ:若林 顕

ヨハン・シュトラウス
「こうもり」序曲
常動曲
アンネンポルカ
ポルカ「観光列車」
皇帝円舞曲

ヨーゼフ・シュトラウス
ワルツ「天体の音楽」

リヒァルト・シュトラウス
ブルレスケ
組曲「薔薇の騎士」

なかなか考えた曲編成。別にニューイヤーコンサートを意識したわけではないだろうがフォスターに何か考えがあったかもしれない。

面白かったのはブルレスケ。昨夜のフィトキンを思わせるようなピアノとティンパニの掛け合い。フィトキンがこの曲に触発されたのかも。後半のピアノの連打は昨夜を彷彿とさせる。若林の熱演はよかったが終わったあとに何も残らないのは不思議な感覚。メロディーが全く思いだせない。(昨夜初めて聴いた曲)シュトラウスはブラームスのピアノ協奏曲一番や二番の二楽章のようなロマンあふれる情熱的な音楽に触発されたという。音楽の輪廻というべきか!

薔薇の騎士はシュトラウスの中ではもっとも好きなオペラでこの組曲のように良い場面をつなぎ合わせた組曲もいつも楽しんでいる。昨年、上岡の指揮はとてもよかったが今夜もN響の充実した演奏を楽しめた。ただほんの少し荒っぽいかなあという声が心の中で小さく聴こえてきた。プログラムによるとこの組曲は誰が編集したかわからないのだそうだ。知らなかった。あとでチェックしたらロジンスキーらしい。

シュトラウス兄弟のワルツやポルカも楽しい音楽。天体の音楽は久しぶりに聴いたがスケールが大きくとてもよかったと思う。全体に立派な演奏で、もう少し遊び心が音楽的にあっても良かったのではないかとも思った。
                                〆