大河ドラマ主人公の吉沢 亮主演の青春ドラマ。
電脳(AI)将棋対プロ棋士との対決をクライマックスにしている、将棋を題材にした映画である。実際に電脳対プロ棋士は2015年にこのドラマのタイトルとなっているAWAKEというソフトで対戦があったそうだが、それを題材にしたわけではなく、基本的には監督によるオリジナルストーリーだそうだ。
2003年、将棋の奨励会に入会した数少ない少年たち、そのなかでも浅川(若葉竜也)と清田(吉沢亮)は注目されていた。60人の少年の中から1年に数人しかプロになれない狭き門。結局清田は競争に敗れ、別の道を歩むことないなる。
浅川は順調に勝ち進み、プロ棋士となり最年少で新人王を獲得する。
一方、清田は21歳で大学を受験し、入学するが、悶々とした学生生活を送っている。そんななか電子知能研究会と云う同好会のチラシを見つける。そこで磯野(落合モトキ)という電子オタクと知り合い、人工知能にはまり込む。やがてAWAKEという将棋ソフトを開発して、アマチュア棋士たちと対戦、無敵を誇るようになる。
マスコミも注目し、プロの棋士との対戦を企画する。そして白羽の矢が当たったのは、なんとその当時7段になっていた浅川だった。この因縁の勝負に、大いに盛り上がるが、決着は思いがけない方向となった。
吉沢亮は渋沢栄一役では大根かと思っていたが、この清田と云う、少々陰のある、ぶきっちょな男を好演している。時折光る彼のまなざしの鋭さは怖い。面白い映画だ。
〆