2015年7月31日
於:すみだトリフォニーホール(1階16列右ブロック)
新日本フィルハーモニー交響楽団
新・クラシックの扉~金曜午後2時の名曲コンサート
指揮:十束尚宏
オーボエ:古部賢一
ファゴット:川村幹子
ヴァイオリン:西江辰郎
チェロ:横坂 源
ハイドン:交響曲第44番「かなしみ」
ハイドン:協奏交響曲
ハイドン:交響曲第103番
オール・ハイドンプログラム。新日本フィルでハイドンと云えばかつてブリュッヘンがハイドンプロジェクトと称して連続演奏会を行ったのを思い出す。あれは古楽奏法に近い演奏でなかなか刺激的だった。
しかし今日の十束の指揮によるハイドンはそういう試みは感じられず、モダンオーケストラによる豊かな響きを味あわせてくれるハイドンだった。
44番の冒頭から音楽の響きが厚みがありゆったりとしてなかなか居心地が良い。初めて聴く曲にもかかわらず、とても懐かしい。2楽章のメヌエットの上品でふっくらとした響きはこの演奏の特徴を物語っている。弱音器付きのくすんだ弦の響きの3楽章も印象的だ。しかし人間というのは贅沢なものでこの調子でずっと通されると飽きがくると云うか、少々刺激に乏しいというのも率直な印象である。4楽章はもう少しぱんぱんやっても良かったのかなとも思った。しかしこの演奏の持ち味はふっくらとした音で居心地の良いハイドンであると思うので、これはこれで聴き応えのある演奏だった。
協奏交響曲も初めて聴く曲だ。これは随分と華やかな曲である。ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴットというソロ楽器とオーケストラとの協奏という点でもそうであるが、加えて華やかなトランペット、雄弁なティンパニなど魅力満載の曲である。ソロ楽器が活躍著しい2~3楽章が特に印象的だった。
太鼓連打はハイドンの名曲中の名曲だけあってとても楽しい。前2曲のふっくらとした上品な響きとはちょっと違って勢いのある雄弁なハイドンである。特に両端楽章はスケールが大きく聴きごたえがある。ティンパニの連打は日ごろ聴いているのと違うような気がしたがアドリブなのだろうか?ここでの新日本フィルは金管は思い切り鳴らし、ティンパニはぱんぱん叩き、弦は思い切り鳴らし切り、ぞくぞくするような素晴らしさである。珍しくアンコールを演奏したがこの曲の4楽章かと思いきや、バッハのG線上のアリアだったのでちょっとがっかりでした。真夏の午後。気持ちの良いハイドンでした。
〆
於:すみだトリフォニーホール(1階16列右ブロック)
新日本フィルハーモニー交響楽団
新・クラシックの扉~金曜午後2時の名曲コンサート
指揮:十束尚宏
オーボエ:古部賢一
ファゴット:川村幹子
ヴァイオリン:西江辰郎
チェロ:横坂 源
ハイドン:交響曲第44番「かなしみ」
ハイドン:協奏交響曲
ハイドン:交響曲第103番
オール・ハイドンプログラム。新日本フィルでハイドンと云えばかつてブリュッヘンがハイドンプロジェクトと称して連続演奏会を行ったのを思い出す。あれは古楽奏法に近い演奏でなかなか刺激的だった。
しかし今日の十束の指揮によるハイドンはそういう試みは感じられず、モダンオーケストラによる豊かな響きを味あわせてくれるハイドンだった。
44番の冒頭から音楽の響きが厚みがありゆったりとしてなかなか居心地が良い。初めて聴く曲にもかかわらず、とても懐かしい。2楽章のメヌエットの上品でふっくらとした響きはこの演奏の特徴を物語っている。弱音器付きのくすんだ弦の響きの3楽章も印象的だ。しかし人間というのは贅沢なものでこの調子でずっと通されると飽きがくると云うか、少々刺激に乏しいというのも率直な印象である。4楽章はもう少しぱんぱんやっても良かったのかなとも思った。しかしこの演奏の持ち味はふっくらとした音で居心地の良いハイドンであると思うので、これはこれで聴き応えのある演奏だった。
協奏交響曲も初めて聴く曲だ。これは随分と華やかな曲である。ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴットというソロ楽器とオーケストラとの協奏という点でもそうであるが、加えて華やかなトランペット、雄弁なティンパニなど魅力満載の曲である。ソロ楽器が活躍著しい2~3楽章が特に印象的だった。
太鼓連打はハイドンの名曲中の名曲だけあってとても楽しい。前2曲のふっくらとした上品な響きとはちょっと違って勢いのある雄弁なハイドンである。特に両端楽章はスケールが大きく聴きごたえがある。ティンパニの連打は日ごろ聴いているのと違うような気がしたがアドリブなのだろうか?ここでの新日本フィルは金管は思い切り鳴らし、ティンパニはぱんぱん叩き、弦は思い切り鳴らし切り、ぞくぞくするような素晴らしさである。珍しくアンコールを演奏したがこの曲の4楽章かと思いきや、バッハのG線上のアリアだったのでちょっとがっかりでした。真夏の午後。気持ちの良いハイドンでした。
〆