2013年12月26日
昨夜のベートーベンが今年の最後の音楽会だった。全部で92回の音楽会を体験した。今振り返ってみると凡演は皆無に近い。全て何らかの存在意義のある演奏で、充実した一年だった。92回の内訳はオペラが32回、オーケストラ他が60回でオペラの比重が高い。今年はワグナーやヴェルディの年だったこともあって意図的にオペラを聴こうと思ったことが原因である。そのためか振り返ってみると、オペラの演奏会の印象がとても大きく、ベストテンのうちの大半がオペラになってしまった。
ノミネート曲は以下の通り
1/29 マーラー「交響曲第五番」、インバル、都響
3/9 ベートーベン「交響曲第七番、他、ハイティンク、ロンドン
3/18 マーラー「交響曲第六番」、カンブルラン、読響
3/29 オルフ「カルミナブラーナ」、小泉、都響
5/9 ブルックナー「交響曲第九番」、インバル、都響
9/28 ブラームス「交響曲第四番」、ブロムシュテット、N響
10/12ブルックナー「交響曲第四番」、スクロヴァチェフスキー、読響
11/6 ヴェルディ「レクイエム」、ルイゾッティ、東フィル
11/8 マーラー「交響曲第七番」、インバル、都響
11/9 マーラー「交響曲第七番」、ハーディング、新日本フィル
11/19ブラームス「交響曲第四番」、ネルソンズ、バーミンガム
12/18ベートーベン「交響曲第九番」、ラッセル・デイヴィス、読響
以上がオーケストラコンサート。
続いてオペラの部
4/4 ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」東京春祭
7/14 ワイル「三文オペラ」、二期会
9/5 ヴェルディ「椿姫」、藤原歌劇団
9/12 ヴェルディ「ファルスタッフ」、ミラノ・スカラ座
9/16 ワーグナー「ワルキューレ」、二期会
10/15モーツァルト「魔笛」、プラハ国立歌劇
11/10ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」、N響、サンティ、演奏会形式
11/23ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」、東フィル、チョンミュンフン、演奏会
形式
11/30ベートーベン「フィデリオ」、ヤルヴィ、演奏会形式
12/1 オッフェンバック「ホフマン物語」、新国立劇場
12/7 ヴェルディ「仮面舞踏会」トリノ王立歌劇場
オペラではその他新国立の「コシ・ファン・トゥッテ」、「タンホイザー」、「ナブッコ」などあるが代表してホフマンにした。
さて以上から10選んだのが以下の通りだ
1.モーツァルト「魔笛」、プラハ国立歌劇
今まで苦手だったこの曲がまるで見違えるような感動的なオペラとして聴こえた。ロ ーカルなオペラハウスで歌手も一流とは云えないが聴いていて何度も感動の渦に巻き 込まれた。
2.ブラームス「交響曲第四番」、ブロムシュテット/N響
これほど厳しいブラームスは聴いたことがない。テレビでも放映され、録画して聴い ているが何度聴いても感動的だ。ネルソンズも素晴らしいとは思うが演奏の質が違っ ていて、比較が難しい。好みの問題でブロムシュテットだ
3.マーラー「交響曲第五番」、インバル、都響
これはすでにCDになっていて、何度も聴いているが、緊張をはらんだ、この演奏は 今年いろいろ聴いたマーラーのベストと云えよう。
4.ヴェルディ「ファルスタッフ」、ミラノ・スカラ
タイトル・ロールのマエストリが聴けたのがうれしい。その他フリットリのアリーチ ェやハーディングの指揮も素晴らしく、さすがスカラの公演だ。
5.ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、東京春祭、演奏会形式
フォークトが素晴らしい。彼を聴けただけでもうれしい
6.ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」、サンティ、N響
今年はコンサート形式のオペラで印象に残ったものが多い。この演奏はその中でもベ ストの一つだ。サンティのオペラ指揮者としての力量を感じた。
7.ベートーベン「フィデリオ」、ヤルヴィ、ドイツ・カンマーフィル
これもコンサート形式。いつも聴いているバーンスタインのCDとは形式も演奏スタ イルも随分違うが、ベートーベンのこの曲に込めた気持ちがよくわかる演奏で、終わ った後の感動は例えようがない。
8.ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」、チョン・ミュンフン、東フィル
コンサート形式、チョンの作る音楽に圧倒された。火を噴くような2幕が特に印象的
9.オッフェンバック「ホフマン物語」、新国立劇場
新国立のパフォーマンスはどれをとっても安定していてうれしい。このホフマンは演 出も演奏も一級品だ。
10.ワーグナー「ワルキューレ」、二期会
日本人だけの演奏。演出は少しわずらわしいが、沼尻の作りだす音楽はワーグナーの 一面をしっかりとらえて、魅力的なワルキューレだった。
次点.ヴェルディ「仮面舞踏会」、トリノ
ノセダの指揮はいつも欲求不満を感じるが、このオペラの2幕は最良の演奏
その他、ルイゾッティのヴェルディ「レクイエム」、小泉の「カルミナ・ブラーナ」、音楽だけだったら二期会のワイル「三文オペラ」なども取捨に悩んだ演奏だった。正直云って4位以降は大差ない。
来年はローマ歌劇場のムーティやボストン響が来日するし、東響ではジョナサン・ノットが音楽監督になるなど楽しみ満載である。
〆
昨夜のベートーベンが今年の最後の音楽会だった。全部で92回の音楽会を体験した。今振り返ってみると凡演は皆無に近い。全て何らかの存在意義のある演奏で、充実した一年だった。92回の内訳はオペラが32回、オーケストラ他が60回でオペラの比重が高い。今年はワグナーやヴェルディの年だったこともあって意図的にオペラを聴こうと思ったことが原因である。そのためか振り返ってみると、オペラの演奏会の印象がとても大きく、ベストテンのうちの大半がオペラになってしまった。
ノミネート曲は以下の通り
1/29 マーラー「交響曲第五番」、インバル、都響
3/9 ベートーベン「交響曲第七番、他、ハイティンク、ロンドン
3/18 マーラー「交響曲第六番」、カンブルラン、読響
3/29 オルフ「カルミナブラーナ」、小泉、都響
5/9 ブルックナー「交響曲第九番」、インバル、都響
9/28 ブラームス「交響曲第四番」、ブロムシュテット、N響
10/12ブルックナー「交響曲第四番」、スクロヴァチェフスキー、読響
11/6 ヴェルディ「レクイエム」、ルイゾッティ、東フィル
11/8 マーラー「交響曲第七番」、インバル、都響
11/9 マーラー「交響曲第七番」、ハーディング、新日本フィル
11/19ブラームス「交響曲第四番」、ネルソンズ、バーミンガム
12/18ベートーベン「交響曲第九番」、ラッセル・デイヴィス、読響
以上がオーケストラコンサート。
続いてオペラの部
4/4 ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」東京春祭
7/14 ワイル「三文オペラ」、二期会
9/5 ヴェルディ「椿姫」、藤原歌劇団
9/12 ヴェルディ「ファルスタッフ」、ミラノ・スカラ座
9/16 ワーグナー「ワルキューレ」、二期会
10/15モーツァルト「魔笛」、プラハ国立歌劇
11/10ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」、N響、サンティ、演奏会形式
11/23ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」、東フィル、チョンミュンフン、演奏会
形式
11/30ベートーベン「フィデリオ」、ヤルヴィ、演奏会形式
12/1 オッフェンバック「ホフマン物語」、新国立劇場
12/7 ヴェルディ「仮面舞踏会」トリノ王立歌劇場
オペラではその他新国立の「コシ・ファン・トゥッテ」、「タンホイザー」、「ナブッコ」などあるが代表してホフマンにした。
さて以上から10選んだのが以下の通りだ
1.モーツァルト「魔笛」、プラハ国立歌劇
今まで苦手だったこの曲がまるで見違えるような感動的なオペラとして聴こえた。ロ ーカルなオペラハウスで歌手も一流とは云えないが聴いていて何度も感動の渦に巻き 込まれた。
2.ブラームス「交響曲第四番」、ブロムシュテット/N響
これほど厳しいブラームスは聴いたことがない。テレビでも放映され、録画して聴い ているが何度聴いても感動的だ。ネルソンズも素晴らしいとは思うが演奏の質が違っ ていて、比較が難しい。好みの問題でブロムシュテットだ
3.マーラー「交響曲第五番」、インバル、都響
これはすでにCDになっていて、何度も聴いているが、緊張をはらんだ、この演奏は 今年いろいろ聴いたマーラーのベストと云えよう。
4.ヴェルディ「ファルスタッフ」、ミラノ・スカラ
タイトル・ロールのマエストリが聴けたのがうれしい。その他フリットリのアリーチ ェやハーディングの指揮も素晴らしく、さすがスカラの公演だ。
5.ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、東京春祭、演奏会形式
フォークトが素晴らしい。彼を聴けただけでもうれしい
6.ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」、サンティ、N響
今年はコンサート形式のオペラで印象に残ったものが多い。この演奏はその中でもベ ストの一つだ。サンティのオペラ指揮者としての力量を感じた。
7.ベートーベン「フィデリオ」、ヤルヴィ、ドイツ・カンマーフィル
これもコンサート形式。いつも聴いているバーンスタインのCDとは形式も演奏スタ イルも随分違うが、ベートーベンのこの曲に込めた気持ちがよくわかる演奏で、終わ った後の感動は例えようがない。
8.ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」、チョン・ミュンフン、東フィル
コンサート形式、チョンの作る音楽に圧倒された。火を噴くような2幕が特に印象的
9.オッフェンバック「ホフマン物語」、新国立劇場
新国立のパフォーマンスはどれをとっても安定していてうれしい。このホフマンは演 出も演奏も一級品だ。
10.ワーグナー「ワルキューレ」、二期会
日本人だけの演奏。演出は少しわずらわしいが、沼尻の作りだす音楽はワーグナーの 一面をしっかりとらえて、魅力的なワルキューレだった。
次点.ヴェルディ「仮面舞踏会」、トリノ
ノセダの指揮はいつも欲求不満を感じるが、このオペラの2幕は最良の演奏
その他、ルイゾッティのヴェルディ「レクイエム」、小泉の「カルミナ・ブラーナ」、音楽だけだったら二期会のワイル「三文オペラ」なども取捨に悩んだ演奏だった。正直云って4位以降は大差ない。
来年はローマ歌劇場のムーティやボストン響が来日するし、東響ではジョナサン・ノットが音楽監督になるなど楽しみ満載である。
〆